対面販売の証券会社とは?メリット・デメリットを初心者向けにわかりやすく解説

対面販売の証券会社のメリット・デメリットとは?初心者にもわかる完全ガイド

資産形成を始めようと思ったとき、まず悩むのが「どの証券会社を選ぶべきか」という点ではないでしょうか。
ネット証券の台頭が目立つ一方で、対面販売の証券会社も依然として人気です。

特に投資初心者や高齢者を中心に、「専門家のアドバイスを受けられる安心感」から選ばれている対面型ですが、その一方で「手数料が高い」「営業がしつこい」といった声も聞きます。

この記事では、対面販売の証券会社の仕組みからメリット・デメリット・ネット証券との比較・利用時の注意点まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

目次

対面販売の証券会社とは?なぜ今注目されているのか

「証券会社」と一口に言っても、さまざまな種類があります。
その中で「対面販売の証券会社」とは、店舗で担当者と直接やり取りをしながら投資商品を購入・相談できるタイプの証券会社のことです。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村證券、大和証券などが代表的な対面販売の証券会社になります。

最近ではネット証券が主流になりつつありますが、それでも一定の層に対面型は支持されているのが現状です。
特に、スマホやパソコンの操作に不安を抱える高齢者層や、投資の基礎知識がない初心者には「人に相談できる安心感」が大きな魅力となっています。

対面販売の証券会社の仕組みと特徴

対面販売型の証券会社では、顧客に専属の担当者(営業マン)がつき、個別に資産運用の相談や提案を行ってくれます。

相談内容は、以下のような幅広いものが対象です。

  • 株式・投資信託・債券の購入や売却
  • ライフプランに応じた資産設計
  • 相続や贈与対策
  • 退職金の運用相談

また、ネット証券とは異なり、店舗を訪問して相談を受けるのが基本ですが、電話やメールでの対応や、場合によっては自宅訪問も行われることがあります。
商品を売買するだけの場合は、電話で対応してくれるため、店舗に行く必要がありません。

手数料体系に注意

対面型の証券会社は、サービスが手厚い分、手数料が高めに設定されていることが多いです。
SBI証券や楽天証券は個別株の現物取引手数料が無料ですが、対面販売では1,000円以上の手数料が発生します。

対面販売の証券会社のメリット5選

担当者のアドバイスが受けられる

最も大きなメリットは、専門のアドバイザーが常にサポートしてくれる点です。

投資経験のない方でも、「どの金融商品を選べばよいか」「今の市況に合った資産配分は何か」などが相談できるので、不安を感じにくくなります。
特に投資に詳しくない初心者には、嬉しいサポートです。

ライフプランに応じた提案が可能

結婚・出産・住宅購入・老後など、人生の節目にあわせて資産運用の提案をしてもらえるのも魅力的です。
将来設計に基づいたアドバイスが受けられるため、長期的な視点での投資に役立ちます。

最新情報をリアルタイムで提供してくれる

金融のプロが常に市場動向を追っているため、重要なニュースや相場変動をいち早く伝えてくれることがあります。
初心者が自分で情報収集するよりも効率的であり、一般人が入手しにくい情報が得られるかもしれません。
特に、営業マンと親しくなると、上場予定の株式を優先で販売してくれることもあります。

操作ミスや判断ミスを防げる

パソコンやスマホの操作に不慣れな方でも、担当者が手続きや注文をサポートしてくれるため、ミスのリスクが低いです。
担当者に口頭で伝えるたり、書類を書くだけで、ミスが出やすい発注作業を担当者が行ってくれます。

長期的な信頼関係を築ける

一度きりの取引ではなく、長期的に資産形成を一緒に進めてくれるパートナーのような存在になることもあります。
困ったときに相談できる安心感は、対面型ならではの強みです。

対面販売の証券会社のデメリット5選

手数料が高い

ネット証券に比べて、取引ごとのコストが高いのが最大のデメリットです。
頻繁に売買する投資スタイルの方には不向きとなり、一度の売買で利益が手数料を上回る可能性もあります。

担当者の質にばらつきがある

営業マンによって知識や経験、提案力に差があり、当たり外れがある点には注意が必要です。
経験と人脈がものを言う世界のため、経験を積んでいない営業マンに当たると、間違った方向の商品が提案されます。

不要な商品を勧められる可能性がある

営業ノルマやインセンティブ目的で、顧客にとって最適とは言えない商品を勧められることもあるため、商品内容は自分でも確認することが大切です。
営業マンが得をする商品を売りたいのが営業マンの本音のため、勧めてくる商品を見極める目を持てる、最低限の知識は持っておくほうが良いでしょう。

店舗に行く手間がある

相談や手続きのたびに店舗を訪れる必要があるため、多忙な人や地方在住者にとっては不便です。
対面販売のメリットが全く生かせていません。

営業連絡が多くなる可能性がある

営業マンもノルマを達成したくて、いろいろな商品を電話やメールで勧誘してきます。
そのため、電話やメールが煩わしく感じる人にはストレスになるかもしれません。

対面証券が向いている人・向いていない人

向いている人

投資が初めてで、サポートを受けたい人
投資について調べることが嫌な人や、抵抗のある人にはおすすめです。
営業マンに相談しながら、投資の知識を学ぶのも良いでしょう。

高齢でスマホやPCの操作が不安な人
スマホやPCの操作が苦手な人(特に高齢者)は、売買をネットで完結するネット証券には不向きです。

自分で判断するより、プロのアドバイスを重視したい人
自分の判断より、営業マンのアドバイスを優先して投資を行い人に向いています。

向いていない人

手数料を抑えて効率的に運用したい人
対面販売の証券会社は手数料が高くなり、手数料を抑えたい人には向きません。

自分で情報収集や判断ができる人
他人の意見を聞く必要がなく、自分で投資判断ができる人には対面販売は必要ありません。

忙しくて店舗に行く時間が取れない人
取引だけなら電話でもできますが、情報を得るには店舗へ行く必要があり、店舗へ行く時間が作れない人には向いていません。

対面とネット証券の違いを比較表で解説

項目対面証券ネット証券
サポート◎ 専任担当者が手厚く対応△ 基本は自己管理
手数料△ 高い◎ 安価で明瞭
操作性△ 店舗・予約が必要◎ スマホやPCで即完結
商品提案◎ 個別の状況に合わせた提案△ 自分で比較・選定が必要
情報提供◎ 担当者から定期的に連絡△ 自分で調べる必要がある

対面証券を利用する際の注意点と活用法

対面販売の証券会社を利用する場合、以下の点に注意しておくと失敗を防げます。

担当者との相性を見極める

長期的に付き合う可能性があるため、信頼できる担当者かどうかを見極めることが重要です。
営業マンの利益のみを優先するような商品ばかりを勧めてくる担当とは、付き合わないほうが良いでしょう。
ただし、たまには営業マンがもうかるような商品に投資して、営業マンの機嫌を取るのも重要です。

提案された商品を自分でも確認する

「担当者に任せきり」ではなく、提案内容を自分でもリサーチする姿勢が大切になります。
提案された商品が、自分の投資スタイルに合っているのか・利益がでるかの確認が必要です。
この確認ができる人は、自分自身で投資を学ぶことができる人なので、いずれはネット証券に移行することになると思います。

手数料に見合った価値があるかを判断する

払っている手数料に対して、どれだけのアドバイスやサポートを受けているかを定期的に見直しましょう。
手数料が高いには理由があり、店舗の維持費と営業マンの人件費です。
高い手数料を支払っているので、それに見合うアドバイスを得られるのは当然であり、不満に思える際は、担当の変更や証券会社の乗り換えを考える必要があります。

定期的にポートフォリオをチェックする

半年~1年ごとに資産状況や投資目的を見直す機会を持ちましょう。
担当者に丸投げせず、主体的な姿勢が大切になります。
投資しているのは、あなた自身であり、担当者ではありません。
当然、自分の資産は自分で守る必要があり、資産の管理まで担当者に丸投げするようなことがないようにしましょう。

筆者の意見

投資のプロがアドバイスしてくれる、対面販売は便利です。
投資を始めたばかりのときは良いですが、投資に慣れてくれば、自分自身で考えて投資を行うようになる必要があり、いつまでも他者に頼っているようでは、投資家とは呼べません。
投資に慣れたと思えたときに、対面からネットへ移行して、自分で考えた投資を少額から行ってください。
そうすると、今まで見ていた景色と違う景色が見えるはずです。
そして、投資の目的はお金を増やすことであり、お金を増やすのに高い手数料を支払うのは矛盾しています。

まとめ:対面販売の証券会社は使い方次第で心強いパートナーに

対面販売の証券会社には、「安心感」や「手厚いサポート」という大きな魅力があります。
その反面、コストや営業姿勢に注意が必要です。

ポイントは、自分に合った証券会社と担当者を選び、情報を鵜呑みにせず自らも判断力を養うことです。

「初心者だからこそプロに頼る」ことも大切ですが、主体的な姿勢を持つことで、対面販売型の証券会社はあなたの資産形成における心強い味方になるでしょう。

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