ETFと投資信託の違いとは?初心者にもわかる仕組み・選び方を徹底解説!

ETFと投資信託の違いをわかりやすく解説|初心者におすすめなのはどっち?

「ETFと投資信託ってどう違うの?」「自分にはどっちが向いてるの?」
そんな疑問を持っている投資初心者の方は多いのではないでしょうか。

どちらも少額から分散投資ができる便利な金融商品ですが、仕組みや取引の方法で、向いている人のタイプなどに明確な違いがあります。

この記事では、ETFと投資信託の基本的な特徴から、両者の違いと、初心者が選ぶ際の判断基準までをわかりやすく解説します。
自分に合った投資スタイルを見つけるための参考にしてください。

目次

ETFと投資信託とは?それぞれの基本をおさらい

ETFとは?

ETF(上場投資信託)は、証券取引所に上場している投資信託のことです。
株式と同じように市場で売買される仕組みを持っており、リアルタイムで価格が変動します。

ETFは、特定の株価指数(日経平均株価やS&P500)に連動するように設計されており、ひとつのETFで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。
また、運用にかかるコスト(信託報酬)が低めに設定されているのも魅力の一つになります。

あわせて読みたい
ETFとは?初心者向けに仕組み・メリット・始め方をわかりやすく解説 ETFとは?初心者にもわかりやすく仕組み・メリット・注意点を解説! 投資を始めようと思ったとき、「ETF(上場投資信託)」という言葉を見かけたことがある方は多いので...

投資信託とは?

投資信託は、投資家から集めたお金をプロのファンドマネージャーが運用する金融商品です。
株式・債券・不動産など、さまざまな資産に分散投資されます。

ETFと異なり、価格は1日1回決まる「基準価額」で売買されるため、リアルタイムでの取引はできません。
自動積立などがしやすく、「ほったらかし投資」は投資信託のことであり、初心者でも取り組みやすい仕組みになっています。

あわせて読みたい
投資信託とは?100円から始められる!初心者でも安心の入門ガイド 投資信託とは?初心者にもわかりやすく仕組みやメリット・デメリットを解説! 「投資信託ってよく聞くけど、正直よくわからない…」「投資を始めてみたいけど、何から手...

ETFと投資信託の違いを表で比較!

それでは、ETFと投資信託をさまざまな観点で比較してみましょう。

比較項目ETF(上場投資信託)投資信託(非上場)
売買方法株式市場でリアルタイム売買1日1回の基準価額で注文
取引価格市場価格(変動あり)基準価額(1日1回)
コスト低め(信託報酬が安い)商品により異なる
最低投資額数千円〜(1口)数百円〜(積立可能)
売買タイミング指値注文・成行注文など基準価額で自動決済
手数料売買手数料+信託報酬信託報酬(ノーロード商品もあり)
分配金の再投資手動自動で再投資可(再投資型)
積立投資証券会社によるほぼ全社対応
流動性高い(市場で売買可能)やや低い(注文後数日かかることも)
運用者インデックス型が多いアクティブ型とインデックス型あり

表からもわかるように、ETFは「株式に近い自由な売買ができる商品」であり、投資信託は「積立やお任せ運用に向いた商品」と言えるでしょう。

ETFがおすすめな人の特徴

ETFは、次のような人に向いています。

自分で投資タイミングを決めたい人
ETFはリアルタイムで取引ができるため、株価の動きを見ながら「今がチャンス」と思ったときに売買することが可能です。
株式と同じように、自由に売買したい人に向いています。

売買手数料や信託報酬などのコストを重視する人
ETFは運用コストが低めに設定されている商品が多くあり、長期投資に向いています。
しかし、同じ指数に投資している商品でも、投資信託のほうが信託報酬の安い商品が多いです。

自分で商品を選び、資産を組み合わせたい人
ETFはさまざまな指数に連動している商品が多くあり、ポートフォリオを自分で組み立てるのに適しています。

配当金を受け取りたい人
ETFには、配当金を受け取れるものもあります。
特に、配当を重視した高配当ETFもあり、配当を現金で受け取りたい人には良いでしょう。

投資信託がおすすめな人の特徴

投資信託は、次のような人に向いています。

初心者で、投資の知識に不安がある人
ファンドマネージャーが運用してくれるため、知識が少ない方でも始めやすい商品です。
売買価格を考える必要がなく、売買を指示するだけで、後はファンドが自動で行ってくれます。

NISAやiDeCoなどで資産形成をしたい人
多くの投資信託は少額(100円〜)から積立ができ、資金に余裕がない人でも手軽に投資ができます。
NISAのつみたて投資枠とiDeCoは投資信託のみに対応しており、ETFでは利用できません。
そのため、投資信託のつみたてを行うことで、NISAのつみたて投資枠とIDeCoが利用できます。

相場の動きを常にチェックするのが難しい人
投資信託はリアルタイム売買をしないため、日中に相場を見られない人にも向いています。
株価を見る必要がなく、投資していることを忘れるぐらいが良いかもしれません。

結局どっちを選べばいい?初心者のための判断基準

ETFと投資信託のどちらが良いかは、「あなたの投資スタイル」によって変わります。

スタイル向いている商品
少額でコツコツ積立したい投資信託
自分でタイミングを見て買いたいETF
長期・低コストで資産運用したいETF
楽に始めて、お任せしたい投資信託

初心者には「投資信託」からのスタートがおすすめ

投資経験が浅い方は、投資信託から始めるのがおすすめです。
NISAの積立投資枠やiDeCoのような制度も活用しやすく、少額・長期の分散投資に合っています。

売買タイミングを探る必要があるETFは、ある程度投資に慣れてから、ポートフォリオの一部として取り入れていくのが良いでしょう。

あわせて読みたい
【初心者向け】NISAとは?わかりやすく仕組み・新制度・始め方を解説! 【初心者向け】NISAとは?わかりやすく解説|新NISAの仕組み・始め方・メリットも紹介 「NISAってよく聞くけど、実際はよくわからない……」そんな風に感じていませんか?...
あわせて読みたい
【初心者向け】iDeCoとは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説! 【初心者向け】iDeCo(イデコ)とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説! 老後の生活資金に不安を感じている人が増えている今、「iDeCo(イデコ)」とい...

ETFと投資信託は併用は?

ETFと投資信託を「併用」することで、より柔軟な資産運用が可能になります。

筆者の利用方法

NISAの利用
購入予定のETFと、同じ指数の投資信託をNISAのつみたて枠で購入して、つみたて枠で購入できない資金を成長投資枠でETFを購入します。
同じ指数でも投資信託のほうが手数料は安くなるため、NISA枠のつみたて枠を優先するほうがETFで運用するより、資金を最大限に活用できます。
たとえば、S&P500の指数に連動して投資信託を、つみたて枠に10万円を毎月投資して、10万円以外で余った資金を成長投資枠でETFを購入しましょう。

iDeCoの利用
老後を考えてETFを購入する場合は、ETFよりiDeCoで投資信託を購入しましょう。
iDeCoは掛け金のすべてが所得控除の対象となり、ETFの分配金よりiDeCoの所得控除のほうが利益は大きくなります。
毎月iDeCoで最大額をつみたてた後に、余った資金はETFで運用しましょう。

iDeCoやNISAを利用すると税制優遇を得られるメリットがあります。
投資信託を優先で購入した余剰資金でETFを購入すると、効率の良い資産運用ができ、目的や使い方に応じて両者を上手に使い分けると効果的です。

まとめ:ETFと投資信託の違いを理解して、自分に合った投資を

ETFと投資信託は、どちらも初心者でも始めやすい優れた金融商品ですが、仕組みを理解することで、向いている人のタイプにはっきりとした違いがあります。

ETFは「自由度とコストの低さを重視する人」に向いており、投資信託は「積立・お任せ運用をしたい人」に向いています。

大切なのは、「どちらが良いか」ではなく「自分に合っているかどうか」です。
今回の記事を参考に、自分の投資スタイルや目的にあった商品を選んで、賢く資産運用をはじめましょう。

よかったらシェアしてね!
目次