iDeCoの運用商品の選び方|元本確保型から投資信託まで徹底ガイド

初心者でも失敗しない!iDeCoの運用商品の選び方をわかりやすく解説

将来の老後資金づくりの手段として注目を集めている「iDeCo(イデコ)」は、節税効果も大きく、始めてみたいと思う方も多いのではないでしょうか?

いざ申し込もうとすると悩むのが「どの商品を選べばいいの?」という点です。
商品数が多くあり、内容も複雑なため、選ぶだけでもひと苦労だと思います。

この記事では、初心者の方でもわかりやすく、iDeCoの運用商品の選び方を解説します。
自分に合った商品を見つけ、老後資産をしっかり育てていきましょう。

目次

iDeCoの運用商品とは?

iDeCoでは、自分で運用商品を選んで積み立てていく必要があります。
運用次第では将来の受取額に大きな差が出るため、商品選びは非常に重要ですが、落とし穴のある商品もあるため、慎重に商品選びをする必要があるでしょう。

iDeCoで選べる主な商品タイプ

投資信託(リスク商品)

株式や債券などに投資する商品です。
価格変動のリスクはありますが、運用成績次第で大きなリターンも期待できます。

株式型
成長性が高い分、価格変動も大きいです。
特に暴落時は一気に下がり、その後は時間をかけて元の価格以上に戻るのが株式の一般的な動きになります。
主に投資信託へ投資するため、長期投資で損をする可能性は低いです。

債券型
株式ほどの値動きがなく、安定性がありリスクは低めです。
リスクが低い分、株式ほどの利益は期待できません。

バランス型
株式・債券を組み合わせてリスクを分散しています。
一般的に「株価が下がれば債権が上がる」と言われており、株式の下落を債権がカバーする仕組みです。

定期預金(元本確保型)

元本が保証されているので安心感はありますが、金利は極めて低く、インフレに弱い点がデメリットです。
定期預金の金利では、インフレによる物価上昇についていくことができず、額面は同じでもお金の価値は実質下がっており、これに気づかない人が日本には多いです。

保険商品(元本確保型)

生命保険会社が提供する利率が一定の商品であり、手数料が高めで柔軟性に欠ける商品です。
生命保険型を選ぶ必要性がなく、単体の生命保険に入りましょう。

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運用商品を選ぶ前に知っておきたい3つのポイント

iDeCoの目的と資産形成のゴールを明確にする

iDeCoは原則60歳まで引き出せません。
そのため、「老後にいくら必要か」「何歳までにどれくらい貯めたいか」など、目標を明確にすることが重要です。

iDeCoを全額受け取ってローン返済などにあてるか、分割で受け取り公的年金(国民年金・厚生年金)の足しにするかのような方法になります。
iDeCoの使いみちを決めておくと、必要な金額がわかりやすくなり、そこから運用期間を逆算すると良いでしょう。

運用期間(いつまで運用するか)を意識する

若い人ほど運用期間が長くなり、リスクを取りやすいです。
50代から始める場合は、運用期間が短いためリスクを抑えた商品が向いていますが、年金型で受け取る場合は、運用しながら受け取ることになります。
受け取る期間を長くすることで、運用期間も長くなるため、一括受け取りよりリスクのある商品を選ぶのも良いでしょう。

自分のリスク許容度を把握する

価格が上下しても冷静に運用を続けられるか、自分の性格や収入状況を考慮してリスクの取り方を考えると良いでしょう。
普通の株式と違い、原則60歳までは取り崩せないため、大幅な下落時でも何もできずに諦めるしかありません。
しかし、この諦めが後に良い影響を及ぼす可能性が高く、長期の積立投資にiDeCoは最適です

タイプ別!iDeCoのおすすめ運用商品の選び方

リスクを取りたくない人向け(元本確保型)

定期預金
元本が守られているため、損をしたくない方に最適ですが、先にも書きましたがインフレによる物価上昇に弱く、実質お金の価値は下がっています。

定期預金であれば、手数料が安くシンプルに運用できるため、節税目的の預金として元本確保型を選ぶのも有効です。

バランスよく運用したい人向け(バランス型投信)

バランス型投資信託
株式と債券を自動で分散しているため、リスクとリターンのバランスが良く、定期預金より高い利率が狙える商品です。
手数料が高くなる傾向にあり、運用実績のある商品を選ばないと、利益が少なくなる可能性もあります。

1つの商品で複数の資産に分散投資できるため、知識がなくても始めやすいのが魅力です。

資産を積極的に増やしたい人向け(株式型投信)

国内外の株式型投資信託
高いリターンが期待できる反面、価格の変動も大きいです。
投資信託は長期運用が前提で、下落時も焦らず続ける覚悟が必要であり、下落耐性を付ける必要があります。
そのためには、株式について学ぶと良く、下落には慣れるしかありません。

若い世代や長期間運用できる人は、リスクを取りながら資産を増やすほうが良く、特に海外株式の投資信託は将来の成長が見込まれ、円以外の資産を持つことができます。

iDeCoの運用商品を選ぶ際の注意点

手数料(信託報酬)の確認

投資信託は運用にかかるコスト(信託報酬)が差し引かれるため、できるだけ信託報酬が低い商品を選ぶことで、長期的に差が出ます。
信託報酬は、0.3%以下の商品を選ぶと良く、間違っても1%とかの商品を選んではいけません。

年利5%とした場合、信託報酬1%の商品では4%の利益が手元に残り、0.3%の商品では4.7%の利益が手元に残ります。
100万円で投資信託を購入した場合では5万円の利益に対して、年間7千円の差があり、10年で7万円の差です。
実際には、再投資による複利の効果もあり、10年後には7万円以上の差になるでしょう。
投資信託は長期投資のため、少しの信託報酬の差が、将来受け取る金額に大きな影響があります。

過去の運用実績はあくまで参考

「過去にリターンが良かったから今後も良い」とは限りらず、実績を見ることは大事ですが、将来の保証ではないことを理解しましょう。

アメリカの指標であるS&P500は、過去10年で年利10%でしたが、アメリカが何らかの理由で滅ぶと、S&P500に投資している分がゼロになり、年利も0%になります。
極端なたとえですが、このようなことが起こる可能性がないとは言えず、世界の未来は誰にもわかりません。

途中で商品変更も可能だが回数制限あり

iDeCoでは運用商品を途中で変更できますが、月1回などの回数制限や、切り替えのタイミングに注意が必要です。
基本的には回数制限がなく、好きなタイミングで変更できます。

よくある質問(Q&A)

iDeCo初心者におすすめの商品は?

初心者にはバランス型投資信託がおすすめです。
自動で資産分散されるので、手軽に始められるため、まずはリスクを抑えつつ、投資に慣れていきましょう。

運用中に商品を変更できますか?

可能ですが、金融機関によって変更回数に制限があったり、変更まで数日かかることがあります。
事前に運用中の金融機関で確認しておきましょう。

元本割れが心配です。どうすればいい?

元本割れを避けたいなら元本確保型商品の定期預金を選びましょう。
ただし、資産はほとんど増えないため、将来の資金計画と照らし合わせて判断することが大切です。

まとめ|焦らず、自分に合った商品選びをしよう

iDeCoの運用商品選びは、将来の資産形成に直結する大切なステップです。
「難しそう」と感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば自分に合った商品を見つけるのは難しくありません。

以下の3点を意識すると、失敗のリスクを減らすことができます。

・自分の目的とリスク許容度を明確にする
・タイプ別の商品特性を理解する
・信託報酬や運用実績などを冷静に比較する

将来のために、今からできる最適な選択をしていきましょう。

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