FXとは?初心者向けに仕組み・メリット・リスクをわかりやすく解説!

FXとは?初心者にもわかりやすく仕組みやメリット・リスクを解説!

「FX(エフエックス)」という言葉を聞いたことはあるけれど、実際にどんな投資なのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
最近では副業や資産運用の一つとしても注目されており、興味を持っている人も増えています。

本記事では、FXの基本的な仕組みやメリット・リスクを初心者向けにわかりやすく解説します。
これからFXを始めたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

FXとは?

FXの意味(Foreign Exchangeの略)

FXとは「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、異なる通貨を交換して利益を得る取引のことです。

たとえば、1ドル100円の時に米ドルを1万ドル購入すると100万円です。
これが円安になり、1ドル150円の時には1万ドルを売却すると150万円になり、50万円の利益が発生します。
逆に円高になると、1ドル70円の時に1万ドルを売却すると70万円になり、30万円の損です。
このように、為替の差益を利用して利益を狙うことができます。

「為替(かわせ)」とは国と国の通貨を交換することを意味しており、FXはこの為替レートの変動を利用した金融取引です。

FXと他の投資との違い

FXは、株式や投資信託といった他の金融商品と比べて以下のような特徴があります。

少額から始められる
1,000通貨単位から取引可能な会社もあり、レバレッジ次第で5千円ぐらいから始めることができます。

24時間取引可能
月曜の午前6時〜土曜の午前5時まで取引可能です。
土曜の午前5時〜月曜の午前6時までは、世界各国の市場が休場するため、取引はできません。

売り(ショート)からも利益を狙える
通常は安く買って高く売ることで利益を出しますが、逆の高く売って安く買うことで利益を出す方法がショートです。
買い方によっては、下落相場でも利益を出すことができます。

レバレッジにより効率的に資金を活用できる
今預けているお金の、何倍もの金額で取引ができます。
たとえば、10万円預けている場合は、通常10万円分まで購入可能ですが、レバレッジ10倍にすると、10万円の10倍の100万円まで購入可能になり、少ない資金で大きな利益を狙えるのです。

このように、柔軟性とスピード感のある投資として人気を集めています。

FXの仕組みをわかりやすく解説

通貨ペアとは?

FXは「通貨ペア」で取引を行います。
たとえば「USD/JPY(ドル/円)」は、米ドルを買って日本円を売る取引であり、逆も可能です。

他にも「EUR/USD(ユーロ/ドル)」や「GBP/JPY(ポンド/円)」など、様々な通貨ペアがあり、通貨ペアのない通貨同士の組み合わせはできません。

為替レートの変動で利益・損失が出る仕組み

為替レートは常に変動しています。
たとえば、1ドル130円のときにドルを買い、1ドル135円になったときに売れば、5円分の利益です。
逆に下がれば損失となるため、相場の変動が利益・損失に直結します。

上がるか下がるかを予想して購入する点は、株式のデイトレードや短期トレードと同じような感じです。

レバレッジとは?

レバレッジとは「てこの原理」のようなもので、少ない資金で大きな取引ができる仕組みです。

日本国内では最大25倍のレバレッジが可能とされており、たとえば10万円の元手で最大250万円分の取引ができます。
効率よく利益を狙える反面、損失も同じく大きくなるため注意が必要です。

たとえば、1ドル100円の時に1000ドル購入すると10万円になり、1ドル101円で売却すると10万1千円で、千円の利益になります。
レバレッジ25倍では、2万5千円の利益になり、元金の25%の利益が確保できました。
儲かった場合は良いですが、当然、損する場合もあり、同じ条件で購入して99円で売却すると、レバレッジなしでは千円の損になります。
しかし、レバレッジ25倍では2万5千円の損となり、利益が大きくなる反面、損失も大きくなるのがレバレッジです。

スワップポイントとは?

スワップポイントとは、通貨の金利差によって発生する利益またはコストのことです。

金利の高い通貨を保有しているとスワップポイントを「受け取る」ことができ、逆に金利の低い通貨を保有すると「支払う」ことになります。
中〜長期保有で利益を得る手段のひとつですが、為替と同じくスワップポイントも変動しているため、購入時は「受け取る側」でも、売却時には「支払う側」になっているかも知れません。

なお、スワップポイントは、日にちをまたぐことで発生するため、同日内での取引では発生しません。

FXのメリット

少額からでも始められる

FXは数千円〜数万円の少額から取引を始めることができるため、初心者でも気軽にスタートできます。

一部のFX会社では「1,000通貨単位(約4,000円程度)」で取引ができる口座もあり、リスクを抑えて学びながら運用することも可能です。

24時間取引可能(平日)

株式市場とは違い、FXは平日では24時間いつでも取引可能です。
会社勤めでも仕事終わりの夜間に取引することができるため、副業やスキマ時間の資産運用にも適しています
好きな時に取引できるため、時間に縛られるようなことはありません。

売りからも取引できる

FXでは「売り(ショート)」から取引を始めることもでき、円高(価格が下がる)局面でも利益を狙うことが可能です。
円安・円高のどちらにも対応しているため、好きな方で取引できます。

レバレッジで効率的な運用

少ない資金で大きな取引が可能なレバレッジを使えば、効率的に利益を狙うことができます
最大25倍のレバレッジに対応しており、レバレッジを使っていないときの、最大25倍の利益が狙えるでしょう。

FXのデメリットとリスク

損失が大きくなる可能性

レバレッジを利用することで、少額でも大きな損失を被るリスクがあります。
特に初心者が無計画に高レバレッジで取引すると、全ての資金を失うこともあるでしょう。
ただし、資金以上の損失が発生すると、その分を支払う必要があり、お金が用意できなくて借金をすることになるかも知れません。

為替変動の予測が難しい

FXは短期的なニュースや経済指標によって為替レートが大きく動くことがあり、予測が難しく、思わぬ損失につながるケースもあります。
1時間で数円動くことも珍しくなく、朝起きてみると、多大な損失が発生しているかも知れません。

ロスカットの仕組み

FXには「ロスカット」という、損失が一定額を超えると自動的に取引を終了する仕組みがあります。
ロスカットで資金以上の損失が発生しないようになっていますが、レバレッジを使っていると資金の全てが無くなるかも知れません。
特に、売りが集中するとロスカットが間に合わずに、資金以上の損失が発生する場合があります。

スワップポイントのマイナスにも注意

高金利通貨を売る、あるいは低金利通貨を買う場合には、スワップポイントの支払いが発生します。
長期の保有ではスワップポイントのコストが大きくなり、利益よりコストのほうが高くなるかも知れません。
そのため、長期保有する際はスワップポイントのコストを考える必要があります。

初心者がFXを始めるために知っておきたいこと

デモトレードで練習する

多くのFX会社では、仮想資金を使って取引を体験できる「デモトレード」を提供しており、実際の資金を使わずに、仕組みや感覚を学ぶことができます。
しかし、デモトレードで利益が出たからと言って、実際のトレードでも利益がでるわけではなく、多くの個人トレーダーが損をしているのが現状です。

少額・低レバレッジで始める

最初はレバレッジを抑えて、1,000通貨などの少額取引から始めるのが無難です。
できることなら、レバレッジを使わずに自己資金のみで始めると、借金をすることはありません。
その際は、なくなっても良いお金で始めましょう。

損切りルールを決める

損失が大きくなりすぎないように、損切りのルール(損失を確定させるライン)を決めておくことが重要になり、感情で判断せず、機械的に対応することが資金を守るコツです。
損切りが上手な人は損失が少なくなるため、利益を得られる可能性が高くなるでしょう。
株式投資でも同じですが、トレードでは損が発生することは当然であり、上手く損切りする必要があります。

信頼できるFX会社を選ぶ

取引する際は、金融庁に登録された信頼性の高いFX会社を選ぶことが重要です。
スプレッド(取引コスト)やサポート体制なども比較して、自分に合った業者を選びましょう。

海外のFX会社でも取引でき、レバレッジ100倍以上が普通です。
高レバレッジを使いたい人には向いていますが、日本のFX会社よりリスクが高く、法整備が追いついていない国では、FX会社が資金を持ち逃げする可能性もあります。

FXに向いている人・向いていない人

向いている人

数字やグラフの分析が得意
上がるか下がるかしかないFXは単純な構造ですが、分析を怠ると利益を出すことができません。
そのため、分析ができる人は有利になります。

リスク管理ができる冷静な判断力を持つ
損切りをして、損を受け入れる必要があります。
誰でも損をするのは嫌ですが、損切りは重要であり、感情を抑えて冷静な判断が必要です。

決めたルールを守れる自制心がある
損切りラインを持つことと、逆に利益ラインも持つ必要があります。
価格が上がっていても、いつ下がるかわからないため、損だけではなく利益に対しても「ここまで上がれば売る」のルールーを作る必要があります。

向いていない人

感情的になりやすい
冷静な判断ができないために、致命的な損失が出るかも知れません。
そのため、少しの下落で感情的になる人は止めておきましょう。

ギャンブル感覚で投資を考えている
FXのような短期売買はギャンブルに近いところもありますが、ギャンブルは負けると掛け金がゼロになりますが、レバレッジを使わなければ、損をしても資金はゼロになりません。
これが、ギャンブルと投資の大きな違いです。

コツコツ勉強するのが苦手
日々の勉強が必要であり、FX以外の投資にも同じことが言えます。
政治や経済は日々変化しており、この変化が為替に与える影響は大きいです。

よくある質問(FAQ)

FXは危険ですか?

リスクはありますが、しっかり学べば安全に取引できます。
無理なレバレッジや感情的な取引を避ければ、リスクはコントロール可能です。
FX以外の投資でもリスクは絶対あり、そのリスクの度合いがリターンにもなるため、リスクを取りたくない人は止めておきましょう。

いくらから始められますか?

FXは数千円程度から始められる業者も多くありますが、数千円から始めるとレバレッジを使うことになり、損失が大きくなります。
損切りのタイミングがわからない初心者は、レバレッジを使わずに自己資金のみで行い、FXに慣れてからレバレッジを使うほうが安全です。

税金はどうなりますか?

FXの利益は「申告分離課税(税率20.315%)」が課税され、株式のような特定口座はありません。
そのため、年間の利益が出た場合は確定申告が必要になりますが、他の損益と損益通算は可能です。

副業として可能ですか?

「平日は24時間取引可能なので、副業としても取り組みやすい」ため、簡単に始めることができます。
本業のスキマ時間にできるのも魅力であり、職場の昼休みに取引も可能です。

まとめ

FXは、為替の変動を利用して利益を狙う金融取引であり、少額から始められる手軽さと、売りからも利益を狙える柔軟性が魅力です。

一方で、レバレッジによる損失リスクや相場の予測の難しさなど、注意点も多くあります。

初心者はしっかりと基礎を学び、レバレッジを使わない取引からスタートすることが大切です。
デモトレードや情報収集を活用して、自分に合ったスタイルを見つけてみてください。

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