何らかの住居費を、多くの方が支払っているのではないでしょうか?
毎月発生する住居費は、生活費の中で食費と同じかそれ以上だと思えます。
そんな住居費の支払いを、少しでも減らしてみたいとは思いませんか?
ここでは、住居費の節約方法を解説しています。
住居費とは
「住居費(じゅうきょひ)」とは、住まいにかかる費用のことを指します。
住居費は持ち家か賃貸によって、住居費の支出内容が大きく変わるでしょう。
ここからは、どのような支出があるかを解説していきます。
持ち家
持ち家の場合は、住宅ローンが大きな支出になっていると思われます。
住宅ローン
「住宅ローン」は、家やマンションなどの不動産を購入するために、銀行や金融機関から借りる長期のローンです。
35年の住宅ローンが一般的で、最近では最長50年ローンもあります。
支払い期間を長くすると毎月の支払いが少なくなり、支払いが楽になるメリットがある反面、金利を多く支払う点がデメリットです。
固定資産税
「固定資産税(こていしさんぜい)」は、日本において土地や建物などの「固定資産」を所有している人に課される地方税です。
毎年4月になると支払い通知が来る固定資産税は、家屋と土地が課税対象になります。
土地は公示価格によって変動しますが、家屋は築年数で変動するため、新築でも翌年から家屋にかかる税金が下がるでしょう。
保険
火災や自然災害などによって自宅が被害を受けたときの損害を補償する保険です。
正式には「火災保険」が中心で、必要に応じて地震保険などをセットにします。
火災保険と地震保険が有名で、持ち家の場合は、ほぼ全ての世帯が火災保険に加入していると思われます。
自宅が万が一火事になると、莫大な修繕費が発生する可能性もあり、その費用を火災保険で補う必要があるでしょう。
全焼の際は自宅がなくなってもローンを支払う必要があり、火災保険に加入していると残りのローンを火災保険で補うことができます。
地震保険も火災保険と同じ用途です。
メンテナンス費
家に住み続けるとメンテナンスが必要となり、家を修繕するための費用がメンテナンス費です。
給湯器やエアコンの交換から、外壁や水回りの水漏れ等の不具合は絶対に発生するため、持ち家の場合はメンテナンス費を避けられません。
管理費(マンションの場合)
マンションの共用部分(エントランス・エレベーター・廊下・設備など)を維持・管理するための費用で、住戸ごとに毎月支払うものです。
管理費を支払わないと清掃やエレベーターの点検を行う費用が賄えず、エントランスや廊下がゴミだらけになったり、エレベーターが使用できなくなります。
マンション住人が快適に暮らしていくために、管理費は必要な費用です。
賃貸
賃貸の場合は、家賃が大きな支出になっていると思われます。
家賃
賃貸物件に住んでいる場合、毎月支払う「居住スペースの使用料」です。
部屋や家を借りる際に、家賃を重視するという方は多いと思います。
賃貸の場合、住居費の多くは家賃です。
管理費
持ち家の管理費と同じで、共用部の維持・管理に発生する費用になります。
管理費は毎月支払う費用で、住人が快適に暮らしていくために必要な費用です。
更新料
更新料(こうしんりょう)とは、賃貸契約の期間(通常2年)が終了したときに、契約を更新するために支払うお金のことです。
更新料が発生しない地域もあり、主に首都圏や関東圏で更新料が必要になる物件が多いです。
契約更新時に更新料を支払わなければ強制的に退去させられ、更新料を支払うのが嫌な際は、1〜2ヶ月前に大家に「更新しません」と伝えましょう。
ただし、更新しない場合は、次に住む場所の確保が必要です。
保険
持ち家と同じで、火災保険や災害保険のことです。
賃貸の場合、大家(管理会社)が加入する保険を決めている場合が多く、ほぼ強制加入といって良いでしょう。
保険会社も大家が決める場合が多く、他の保険会社に入りたい際は、大家と交渉する必要があります。
大家が指定する以外の保険を任意で入ることは可能で、必要と思える保険は入っておくほうが良いでしょう。
敷金・礼金(入居時)
「敷金(しききん)=保証金みたいなもの」であり、「礼金(れいきん)=お礼金(返ってこない)」です。
敷金・礼金ともに家賃の1〜2ヶ月分が相場ですが、礼金に関しては支払う必要のない物件が増えています。
敷金は退去時の修繕費に充てられることが多く、その余ったぶんが戻ってくると思っておきましょう。
敷金がない物件は退去時に修繕代を請求されます。
駐車場
賃貸物件で車を置くために借りる専用スペースの月額料金になります。
車を所持していないと発生しない費用です。
地域によって駐車場代の料金は大きく変わり、屋根付き・シャッター付きでも料金が変わります。
見直し
持ち家と賃貸で見直し方が変わります。
物件によって見直すことができる金額の差が大きく、少しの金額だからといって見直さないのではなく、長く住み続ける場所のため、少額でも年間にすると大きな金額になるかもしれません。
持ち家
持ち家の住居費で一番大きい、住宅ローンを最初に見直しましょう。
住宅ローン
住宅ローンの見直しは、借り換えのみになります。
借り換えとは、住宅ローンの残りを新たな銀行でローンを組み、今借りている銀行へ一括で返済して、新しくローンを組んだ銀行に返済していくことです。
金利の低い銀行に乗り換えることで、月々の支払いは減りますが、手間がかかり必ず審査に通るわけではありません。
昨今は、日銀が金愉緩和を行っている関係で政策金利が上がり、政策金利が上がると銀行金利が上がり、住宅ローンの変動金利も上がります。
今後更に金利が上がると思える場合は、固定金利に変更するのも手段ですが、未来の金利がわからないため、変動・固定金利のどちらが正解かはわかりません。
固定資産税
固定資産税を見直すことはできませんが、住宅購入時に地価の安いところで購入することはできます。
ただし、購入時は地価が安くても、将来地価が高騰する可能性もあるため、地価については何とも言えません。
保険
同じ内容の保険でも、他社と比較すると金額に違いがあり、保険の更新時に他社と比較して安い方に乗り換えましょう。
不要な特約がないかのチェックを行い、不要なものは解約してください。
賃貸
賃貸の住居費で、一番大きい家賃を見直しましょう。
家賃
同じエリアで似たような間取り物件の家賃を調べ、今払っている家賃が高ければ、それを元に大家と家賃交渉を主ないます。
家賃交渉は全ての大家が受け入れてくれるわけではなく、下がればラッキーぐらいの感覚で行いましょう。
この方法は家賃を下げるより、家賃の値上げ時の交渉に使用するほうが良いです。
同じエリアで安い物件に引っ越しをするか、都心に住んでいる場合は、郊外に引っ越すのも良いでしょう。
今住んでいるところで部屋が余っている際は、部屋数の少ない物件を選ぶと家賃が安くなります。
管理費
交渉余地の少ない管理費は、更新のタイミングで行うのが良く、家賃と同じく同じエリアの物件の管理費を調べて、高ければ交渉してみましょう。
エントランスや廊下の清掃状態が悪い箇所の写真をうつしておき、それを元に大家と交渉する手段もあります。
更新料
更新料が発生しない物件が多くなってきており、更新料の見直しを考える必要性は低くなっています。
それでも更新料を取る物件に対しては、家賃と同じく同じエリアの更新料を調べ、それを元に更新時期の1〜2ヶ月前に大家と交渉すると良いでしょう。
保険
大家(管理会社)が強制で決めている保険の種類を変更することはできませんが、同じ内容以上の保険で加入会社を変更することは、できる場合が多いです。
大家に「こちらで保険に加入したい」意思を伝え、了承が降りれば、今より安い保険会社に乗り換えましょう。
敷金・礼金
敷金。礼金ともに入居時に交渉を行うのが一般的です。
閑散期(5〜8月)は入居する人が少なく、大家は空室を嫌うため、空室を減らしたくて交渉に応じるくれる場合が多いです。
初期費用を抑えたいとか、予算が足らないとかの理由をつけて交渉するのもよいでしょう。
敷金・礼金ともに使える手段です。
空室期間が長い部屋や、1年以上の入居を条件にしてみるのもよく、大家が敷金・礼金を値下げしても得だと思わせる条件を提示しましょう。
駐車場
戸建てより主にマンションになりますが、マンション敷地内の駐車場より安い駐車場を探すことです。
近所で今より安い駐車場を探し、それを元に大家と交渉するか、交渉が手間と思える際は、安い駐車場に乗り換えると良いでしょう。
まとめ
持ち家・賃貸ともに色々な見直し方があり、見直しを行うだけで年間数万円の節約効果があります。
特に、住宅ローンと家賃はタイミングを見て見直しを行いましょう。
大家と交渉する際は下手に出るほうが良く、間違っても「隣が安いから、ここも値下げしてくれ!」のような言い方は止めて、「隣が幾らなので、できましたら少しでも値下げしてもらえませんか?」のような話し方のほうが好感を持たれます。
